====== LaTeXへの画像貼りこみ ======
ExcelやPowerPointで作った図・グラフをEPS化してLaTeXに貼りこむ手順には結構罠があるので、解説します。
たぶん色んな流儀があるんだと思いますが、僕なりの方法を解説するということで。Windowsを想定しています。
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==== Excelでグラフを作る ====
適当にExcelでグラフを作ります。
{{:graph.png?300|}}
==== WMF2EPSを導入 ====
[[http://www.wolf-s.homepage.t-online.de/wmf2eps/index.htm|WMF2EPS]]を導入します。[[http://www.mtl.t.u-tokyo.ac.jp/~iizuka/nt/eps/|ここ]]でも見ながら設定してください。
WMF2EPSを起動すると、こんな画面が立ち上がります。
{{:wmf2eps.png?300|}}
==== WMF2EPSにグラフを取り込む ====
Excelで作ったグラフを選択して、Ctrl+Cでクリップボードにコピーします。
そのあとWMF2EPSでCtrl+Vを押すと、こんな画面が出てくるのでPaste EMFをクリックしてください。
{{:paste_emf.png?300|}}
そしたらEMFファイルを保存するダイアログが出るので、適当な場所に保存してください。
==== 取り込んだグラフをEPSにする ====
そしたら、画像に示してあるボタンを押してください。
{{:eps.png?300|}}
さっきEMFファイルを保存したのと同じ場所に、EPSファイルが出現します。
==== これでおしまい====
かと思いきや、**おしまいではありません**。
PDFを生成するのに使っているソフトが**dvipdfmxの場合には画像がズレます**。こんな風に。
{{:bad_sample.png?300|}}
どうやら、EPSのBoundingBoxが(0, 0)から始まっていないとズレてしまうようです。
EPSファイルをテキストエディタで開いてBoundingBoxを
%%BoundingBox: 56 56 535 344
から、
%%BoundingBox: 0 0 535 344
に修正すると一応ズレずに表示されるんですが、
{{:bad_sample2.png?300|}}
EPSの左下に余白が増えてしまうので、図が右上に寄ってしまって間の抜けた感じになります。
というわけで、増えてしまった余白を消します。
==== Epstoolを導入 ====
[[http://pages.cs.wisc.edu/~ghost/gsview/epstool.htm|Epstool]]を導入しましょう。
公式サイトからDLはできなくなっていますが、オープンソースのソフトを配布しているサイトなどからDLできますので、ぐぐって探してください。
DLしたらzipを解凍し、解凍先のbinディレクトリにPATHが通っている状態にします。
よくわからない人はC:\Windows\System32に解凍したフォルダをフォルダごと移してください。
==== トリミング用のバッチファイルを作成 ====
[[http://d.hatena.ne.jp/aont/20100119/1263922442#epstool|ここ]]に書かれているバッチファイルを作成します。
メモ帳などのテキストエディタを立ち上げて、
@echo off
echo Adjusting EPS File...
epstool --copy --bbox %1 "%~dpn1_mod.eps"
echo Done
pause
これをコピペして、拡張子がbatになるようなファイル名で保存します。
ちなみに僕はtrim.batにしています。
==== ドラッグ&ドロップでトリミング ====
さっき作成したバッチファイルに、EPSファイルをドラッグ&ドロップします。
こんな感じの出力が出れば成功です。
{{:batch.png?300|}}
上手く行ってないっぽいなーという人は、epstoolにPATHが通ってないと思いますので、再起動するなりググるなりしてみましょう。
すると、EPSファイルが元あった位置に、(元のEPSファイル名)_mod.epsというファイルが出現します。
元のEPSファイル名がhoge.epsならhoge_mod.epsという具合ですね。
これをTeXに貼りこんでみましょう。
==== お疲れ様でした ====
ちゃんと表示されるかと思います。表示されなかった場合は他の原因があるかと思いますので、色々調べてみてください。