2006年度前期 応用数理工学特論

 題目 :   線形計算とハイパフォーマンスコンピューティング
 対象学生:  計算理工学専攻 博士前期課程大学院生(M1・M2)
 学期:    2006年度前期
 曜日・時限: 木曜日・2限(10:30 - 12:00)
 講義室:   3号館323号講義室
 講師:    山本有作



 ・第2回レポート課題の問題1において,u とα の定義式に誤りがありました。訂正版に差し替えましたので,すみませんが,既にダウンロードした人は,ダウンロードをし直してください。宮田考史君,指摘をありがとうございました。(6/30)
 ・第2回レポートの課題を「シラバス」の項に掲載しました。締め切りは7月21日です。(6/29)
 ・高橋翔馬君,兵藤一永君による第8週の授業ノートを「シラバス」の項に掲載しました。作成をありがとうございました。(6/28)
 ・第1回質問シートの集計結果を掲載しました。「シラバス」の項を見てください。(6/21)
 ・「期末発表について」を掲載しました。「シラバス」の項を見てください。(6/21)
 ・第1回レポートの提出者は18名でした。提出した人は,ここに自分の学籍番号が載っていることを確認してください。(6/21)
 ・立岡祐也君,大井幸平君による第4週の授業ノートを「シラバス」の項に掲載しました。作成をありがとうございました。(6/20)
 ・江口浩平君,森貴章君による第7週の授業ノートを「シラバス」の項に掲載しました。作成をありがとうございました。(6/13)
 ・渡邉航君,松野善幸君による第6週の授業ノートを「シラバス」の項に掲載しました。作成をありがとうございました。(6/8)
 ・伊藤寛訓君,渡邊芳信君による第5週の授業ノートを「シラバス」の項に掲載しました。作成をありがとうございました。(6/7)
 ・遅くなりましたが,緑川麿君,武藤覚君による第2週の授業ノートを「シラバス」の項に掲載しました。大変良くまとめてくれていると思います。作成ありがとうございました。(5/17)
 ・情報連携基盤センターのスーパーコンピュータのアカウントをもらった人は,すぐにパスワードの変更をお願いします。変更の方法は,hpc.cc.nagoya-u.ac.jp (133.6.1.153)にログインし,センターのページに書いてある手続きを行ってください。(4/20)
 ・第2週の授業で使ったスライドを載せました。下記の「シラバス」の項からダウンロードしてください。(4/20)
 ・第1週の授業で使ったスライドを載せました。下記の「シラバス」の項からダウンロードしてください。(4/19)


授業の概略

 科学・工学におけるシミュレーションでは,計算が大規模・複雑化しつつあり,これを実用的な時間で行うために並列計算をはじめとするハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)技術が重要となっている。本講義ではHPC技術の基礎を,特に科学技術計算で重要な線形計算に焦点を当てて学ぶ。


目標

 ・最新の計算機で大規模な計算を高速に行うための技法について学ぶ。
 ・線形計算のための高速アルゴリズムについて学ぶ。


授業スケジュールと内容

 下記の「シラバス」の項を参照してください。


講義ノート

 ・授業の復習をしやすくするため,毎回2人の方に講義ノートの作成をお願いします。担当者は毎回授業の初めに募りますので,ぜひ積極的に手を挙げてください。
 ・ノート作成は,できればLaTeXで,無理ならばテキスト形式あるいはMicrosoft Word形式でお願いします。テキストあるいはWordの場合,数式部分は手書きでかまいません。
 ・作成したノートは,授業後1週間以内に3号館南305号室まで提出してください。
 ・ノートは,こちらで補足を加えてから,このページの「シラバス」の項に掲載します。


質問シート

 ・2〜3回の授業に1回程度,授業最後の5分間を使い,授業内容でわからなかった点,疑問に思った点,感想,意見などを紙に書いて提出してもらいます。内容は授業にフィードバックしたいので,率直な意見をお願いします。
 ・質問が多かった点については,次回の授業の最初に補足説明を行う予定です。


スーパーコンピューティング実習との連携

 ・この講義を受ける人は,同時に石井克哉教授担当の講義「計算科学フロンティア特別講義: 並列計算特論」も受講することを勧めます。
 ・これにより,情報連携基盤センターのスーパーコンピュータのアカウントが発行され,この講義で学んだ並列計算のアルゴリズムなどを実地に試せるようになります。
 ・スーパーコンピュータを利用するには,hpc.cc.nagoya-u.ac.jp (133.6.1.153)にログインしてください。使用方法は利用案内を見てください。

成績評価

 ・成績は,レポートと期末発表により評価します。
 ・レポートは3回出題しますので,そのうち2回を選んで提出してください。提出は3号館南305号室までお願いします。なお,講義ノート作成の担当は,レポート提出1回分と見なします。
 ・期末発表は,最後の2回の授業を使って行います。2〜3人で1つのグループとなり,論文を読んでまとめて発表するか,あるいは講義で勉強したことをもとに自分たちで数値実験を行った結果を発表してください。時間は1グループあたり20分程度の予定です。


参考書

 ・J. W. Demmel: "Applied Numerical Linear Algebra", SIAM, 1997.
 ・G. H. Golub and C. F. van Loan: "Matrix Computations", 3rd Edition, Johns Hopkins Univ. Press, 1996.
 ・K. R. Wadleigh and I. L. Crawford: "Software Optimization for high Performance Computing", Prentice-Hall, 2000.
 ・B. Wilkinson and M. Allen: "Parallel Programming: Techniques and Applications Using Network of Workstations and Parallel Computers", Prentice-Hall, 1999.


リンク

 ・LAPACK (Linear Algebra PACKage
 ・ATLAS (Automatically Tuned Linear Algebra Software)
 ・スーパーコンピュータ HPC2500 利用案内 (名古屋大学 情報連携基盤センター)


連絡先

 計算理工学専攻 張研究室 山本有作
 居室: 工学部3号館南305号室
 Email: yamamoto@na.cse.nagoya-u.ac.jp
 内線: 5380


シラバス

 日時  テーマ  内容  授業ノート・レポート等 
 第1週
 4/13 
 高性能計算のための計算機アーキテクチャ  ・RISCプロセッサ
 ・共有メモリ型並列計算機
 ・分散メモリ型並列計算機
 ・スライド
 第2週
 4/20 
 RISCプロセッサにおける高性能計算の手法  ・行列乗算の高速化
 ・最適化BLASの利用
 ・スライド
 ・授業ノート
  (緑川麿君,武藤覚君担当)
 第3週
 5/11 
 並列計算機における高性能計算の手法  ・プログラミングモデル
 ・高性能化の手法
 ・行列乗算への適用
 
 第4週
 5/18 
 連立一次方程式の高性能解法
 (密行列の場合)
 ・LU分解
 ・LU分解のブロック化
 ・LU分解の並列化
 ・スライド
 ・授業ノート
  (立岡祐也君,大井幸平君担当)
 第5週
 5/25 
 連立一次方程式の高性能解法
 (疎行列の場合 I)
 ・差分法により生じる疎行列の例
 ・直接法と反復法
 ・スパースソルバの概要
 ・スライド
 ・授業ノート
  (伊藤寛訓君,渡邊芳信君担当)
 第6週
 6/1 
 連立一次方程式の高性能解法
 (疎行列の場合 II) 
 ・オーダリング
 ・シンボリック分解
 ・消去木と消去演算の並列性
 ・スパースソルバの並列化
 ・スライド
 ・授業ノート
  (渡邉航君,松野善幸君担当)
 第7週
 6/8 
 固有値計算の高性能化手法 (I)  ・固有値問題の分類
 ・対称固有値問題の解法
 ・ハウスホルダー法による三重対角化
 ・ハウスホルダー法の高性能化
 ・スライド
 ・授業ノート
  (江口浩平君,森貴章君担当)
 ・第1回質問シート集計結果
 第8週
 6/15 
 固有値計算の高性能化手法 (II)  ・三重対角行列に対するQR法
 ・三重対角行列に対するQR法の並列化
 ・スライド
 ・授業ノート
  (高橋翔馬君,兵藤一永君担当)
 第9週
 6/22 
 固有値計算の高性能化手法 (III)  ・非対称QR法
 ・非対称QR法の高性能化
 ・スライド
 第10週
 6/29 
 高速フーリエ変換の高性能化手法  ・高速フーリエ変換のアルゴリズム
 ・高速フーリエ変換の並列化
 ・キャッシュ向けの最適化
 ・スライド
 ・第2回レポート課題
 第11週
 7/6 
 期末発表 (I)  ・4〜5グループが発表の予定 ・期末発表について
 第12週
 7/13 
 期末発表 (II)  ・同上 






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